006. 籠の鳥






籠の中の鳥は、いつココから出られるのだろうか…。







早く出して。
早く、早く、早く。


もうココに居たくないんだ。
真っ暗で、あるのは闇と…彼が見る世界。
だから僕の心は真っ黒に染まってしまった。




一度だけ外に出られたことがあった。



そこには彼がいつも見ている世界の人々がいた。
上司の刑事、偉い学者先生、嘘くさい手品師…。彼等が僕の目の前に居た。
彼等は僕を彼と間違えていたけれど(実際間違えではなかったが)…。

あぁ、僕は生きている。そう感じられた。
それはもう今までのコトなんて嘘だと思えるくらいに。



だけど、またすぐに元の籠に戻された。
また…暗闇の世界。


もう耐えられない。
今にでも逃げ出したい。外に出たい。
彼だけにいい思いなんかさせない。




僕はきっと彼を殺すだろう。
内面から、ジワジワと嬲り殺すように。

いつかきっと、愛しい彼を、もう一人の自分を、
殺していつか外へ飛び立つだろう。







籠の中の鳥はもうすぐ羽ばたき飛んでゆく。







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ブラック石原のイメージで。
ノーマル石原の中で、彼はこんなコトを思っていたら…と。
基本的にうちのブラックはノーマルのことを愛してます。
同一人物なのに…何故か愛してるんです。なんか危ないですね、私。(苦笑)
愛しているからこそ殺したいみたいな。
意味不明でごめんなさい。。

2005.9.21


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