034. 孤独





「……ッ!!?」

突然真夜中に目が覚めた。
全身汗でびっしょりで、息も荒くなっている。

「…兄さん……」



 
アノ時の夢を見た。

兄さんが俺に星獣剣を託して地下へと落ちていった、アノ時の夢を。
その瞬間が目に焼きついて離れない。




外を見ると、大きな大きな月が出ていた。

昔、兄さんと一緒に、月が出ている中で訓練したなぁ…とか、そんなことを思い出した。
そして心の中で、ゆっくりと微笑む。

だけどすぐに悲しみが込み上げてきた。


もう兄さんはいないんだ。
アノ時、俺に全てを託して消えてしまったのだ。


「…兄……さん…ッ」


ぱたぱたと涙がベッドに染みをつくってゆく。

どうしてこんなに辛いんだろう。
何故貴方は消えてしまったのだろう。



そしてもう一度月を見上げた。

喪失感が襲ってくる。
心がポッカリと空いたような。




大切な人はいなくなってしまった。

だけど俺には仲間たちがいる。

なのに…それなのに……。



俺は今、とても孤独を感じていた――。








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ギンガマンです。特撮です。
何故かリョウマに語らせると、攻めっぽくなってしまいます。。
あと、リョウマのヒュウガへの気持ちっていうのは…愛情というより兄弟愛(友情愛?)
っぽいイメージで書いています。
ヒュウガ⇒リョウマは愛情みたいな。
ってか、台詞が「兄さん」しかないなんてどんだけですか。(苦笑)

2005.9.21


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